2013年11月20日水曜日

Vol24 「City Dwellers:Urbanites of Tokyo PJ6581 Part3」「Fading in」



日時 2013.9.22   1600 

展示タイトル(期間):「City DwellersUrbanites of Tokyo PJ6581 Part3(2013.9.18-22)  展示作家:AdeKhai
展示タイトル(期間):Fading in」 (2013.9.7-29)
展示作家: 土方大

参加者:展示作家、村田達彦・弘子、椛田有理、村上綾、村上郁、池田哲、他
進行:ジェイミ・ハンフリーズ
記録:椛田有理、針谷美香



Khai作品コンセプトの説明
作品を通したゲイ・カルチャーの可視化。
日本での滞在中、ゲイ・コミュニティー(新宿2丁目、和田堀公園など)をリサーチ。ゲイに対して厳しいシンガポールより日本はゲイに対し理解ある社会と思って来日したが、東京でも存在自体隠されていると感じた。ゲイに対する偏見はネガティヴなものであるため、あまり直接的な表現は意図的に使わないようにしており、象徴的な扱いに留めている。

以下QA
参加者:作品に登場した怪獣のチョイスに理由はあるのか?
Khai:怪獣は小さいころTVで見たもので、その中でもポピュラーなものを選んだ。ゲイを怪獣というモチーフを使って表現し、かわいらしく描くことで怪物のように排斥されがちなゲイの姿を表現した。
参加者:リサーチの結果、東京とシンガポールのゲイの違いは感じたか?
Khai:東京のほうが自分自身がゲイである事を隠しているように感じた。
参加者:展示作品の大きさは、スペースを見て決めたのか?前から決めていたのか?
Khai:特に決めてはいなかった。展示の際の設置場所(2人で1つのスペースを使用しているので)については、連日Adeと話合いを設けた。最初、迷路の様な展示にしようかという案もあった。



Ade:作品のコンセプトの説明
シンガポールの都会・混雑・汚染を表現。Ade自身がOCD(強迫性障害)を患っているため、作品をつくることで症状を改善したいと思っている。
コラージュ作品は、電車に乗った時に受けたインスピレーションをもとに、駅にあるチラシを集めて制作、電車の窓から見える街の混雑した様子を表現。コラージュという技法の「集合」的な要素も、扱う混雑というテーマになぞらえて選択している。
ビデオインスタレーションでは、人のいない映像をあえて撮影し、騒音だけで街の喧騒や人々で混雑している様子を表現した。
木を使ったインスタレーションは、集合され構築されるイメージをモニュメント的に表現している。

以下QA
参加者:ビデオに人が写っていない=ゲイが表に出ないとうKhaiの作品とリンクしているのか?
Ade:特にリンクしていない。
参加者:なぜ、コンクリートの建物の重なり合いを表現するのに、木を使ったのか?
Ade:コンクリートのビルを表現するのにあえて有機的な素材である木を使った。
作品のテーマやコンセプトを際立たせる為、相反する素材を使用し表現した。(例:コンクリートのビル群が重なりあっている様子を、有機的な木材を使用しインスタレーションで表現。)

土方:作品コンセプトの説明
明るい方へ膨らんでゆくもの、明るくなってゆくものをイメージし、アプローチをかえてそれぞれの作品として発表。素材への関心があり、素材そのものがもつ魅力を引き出し、提示している。尿素や虹彩があらわれる素材など、特殊な素材への関心もあり、虹彩の作品は鑑賞者の立ち位置によって変化するというインタラクティヴな要素もある。それぞれの作品は独立しつつも関連し、物語的に連携する展示として構成している。

以下QA
参加者:尿素を使った作品(とても綺麗な結晶)に、パーティーモールというチープな素材を使ったのは特別な理由があるのか?対比は面白いと思った。
土方:パーティーモールを使った理由は、コミュニティーの中で楽しかった思い出(クリスマスなど)、集合体をイメージしたため。「楽しい」素材というつもりだったので、チープな素材を使ったという意識はない。
参加者:下の黒いマットは作品の一部か?
土方:意図していなかったものであるが、今は作品の一部と考えている。
参加者:写真と立体物の関係性が良くわからない。(写真とその前に置かれた2対の鉄くずとボンドによる作品)
土方:意図せず出来たもの、二次的派生した物という点が共通している。
(写真は冷凍庫の中に発生した霜、切削したときに発生する鉄くずにボンドを付着させた作品)
参加者:尿素の結晶の作品からはオーガニックのようなイメージも受けるが、ダークサイドのイメージも感じた。
土方:形としては、気持ち悪い、得体の知れない物をイメージ。素材はポジティブ、形は気味の悪さを表現した。形はいびつなサークル。粘土で作ったを握りつぶしたイメージ。大きさ、形状は搬入時に決めた。表面のアプローチも、そもそもフレームを見せるつもりはなく、色のコントロールはしていない。色はモール自体の色味を結晶が吸い上げることによって発生する。

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